雨降ってなんとやら

雨降ってなんとやら

好きな四字熟語は諸行無常です

公式媒体のシナリオ改変が原因で体調崩した時の話

アニメや漫画ゲームといった、とにかく「自分以外の誰かが作成した創作物」全般が好きな人ならば、「自分の好きな作品がメディアミックスとして別媒体で展開される」という体験を一度はした事があるのではないかと思う。
アニメ化、漫画化、ゲーム化、小説版、劇場版、キャラソン、舞台化、実写映画化、などなど。近年は初めからメディアミックスプロジェクトとして複数媒体で展開されているコンテンツも多い。

それらのメディアミックス作品は原作の手をある程度以上離れた上で作成される。そしてそれらのメディアックス媒体作品には必ずと言っていい程「原作サイドの外部の人間の目」という、原作者は勿論、原作の鑑賞者とは決して同一ではないフィルターが反映される。
故に時として、「メディアミックス版との解釈違い」「メディアミックス版での設定・シナリオ改変」が起きる。

原作と全く違う展開のシナリオ。
舞台版・実写版の好きなキャラのビジュアルの再現度が微妙。
好きな作品のゲーム版が率直に言ってクソゲー
原作キャラのパーツだけ借りた美少女化。
映像化にあたっての性転換。
○○はそんな事言わない。
そのコラボキャラのスキル名の元ネタ原作じゃなくてコラ画像ですよね?原作ちゃんと調べてからコラボしてます?そのキャラのコラ画像元シーン出て来るの単行本4巻ですよ?調べるの簡単なはずですよね?原作ちゃんと読んでるんですか?

色々ある。まあ色々ある。自分とその周辺で起きた事例を思い出しただけでこれだけある。勿論これらは全て、作品を好きなファンによる個人の感想である。(一番下のやつは解釈違いとかそれ以前の問題だが)
ともかく、こういった「解釈違い」(あえてこう表記している)に対して原作ファンは自分の中でそれらと折り合いを付けたり、平行世界だから仕方ないという事にしたり、その媒体のいい所探しをしたり、その媒体は見なかった事にしたり、その媒体のアンチに回ったりする。
結果として原作だけ愛でていれば良い、という状態になる原作ファンもいる。だが時に、その原作すら自分に合わない物になっていく事がある。

前置きが長くなったがこの記事は、私の極めて個人的なそういう思い出話と、それから5年経った2018年12月にいい加減そのもやもやに決着を付けようとしての一人反省会である。
なお、そのコンテンツの具体的なタイトルは伏せるつもりでいる。伏せるのはタイトルだけなので、軽く調べればすぐ何のタイトルかは分かると思う。
ただ、今でもそのコンテンツを好きだったりこれから好きになる人がタイトル名で検索してこのお世辞にも愉快とはいえない記事に辿り着くのは嫌なので、作品名だけは伏せる事にした。

また、もう一つ断わっておきたいのだが、この記事はつい最近(2018年12月17日頃)Twitter上で起きた「公式との解釈違い」論争が原因で書かれたものでは無い。
私の極めて個人的な事情で、2018年のクリスマス前後を目処に公開しようと11月下旬から用意していた物である。
そもそも原作以外の公式媒体の大幅な設定改変とかシナリオ改変とか原作側が設定をあまりにコロコロ変えるとか、そういうのを解釈違いと呼ぶのはどうなんだと個人的に思っている所も無くはないのだが、それについてはこの記事の主旨からそれるので深くは語らない事にする。

1.5年前

さてまずは、私が5年前に好きだったゲームシリーズのアニメ版の放送期間中に原作ゲームが発売され、発売日に購入して1週間でメインシナリオをクリアして原作ゲームのシナリオの映像化をわくわくしながら待っていたら残り5話くらいまでは原作とほぼ同じシナリオだったのに残りひと月分の展開が原作ゲームのメッセージ性全く汲んでないし尺とか構成とかちゃんと計算出来てるのか怪しいシナリオになってて最終回放送日のクリスマスに死んだ目でクリスマスケーキを胃に押し込みその日からひと月ほど軽度の睡眠障害と食欲不振に苦しんだ話をしなくてはならない。今した。

正直当時の事を思い出すだけで未だに心身に支障を来すので、詳細は省きたい。今でもクリスマスの装飾を見るだけで当時を思い出してちょっと胃がきゅっとなる。 
何故そこまで打ちのめされてしまったかと言うと、原作ゲームのメッセージ性の部分に大きく関わる筈の私の好きなキャラの扱いが酷かった。それに尽きる。

そもそも私は基本的に「好きなコンテンツの公式が出してきた公式媒体はとりあえず受け入れとく」お花畑脳である。当時は今以上にその傾向が強かった。
公式が絶対。公式が出した物は全部受け入れるべき。そういうやつ。うん、考える事が若い。5年前だから実際若い。
そんな私に原作ゲームがまず「あなたの好きなキャラKは作中でbという役割を持ち、この作品に結果Aをもたらします」という解を与えてきた。
それは私にとって非常に喜ばしい解であったし、アニメでも当然それが描かれるのであろうとワクワクしていた。
それが描かれなかったし、Kが持つ役割bは完全に無視されて最終回に至ったのである。

え?アニメなのになんで原作と同じシナリオじゃないの?今までずっとアニメと原作が同じシナリオである事を心掛けていたんじゃないの?原作ゲームの会社って自コンテンツのアニメ化でそこを特に大事にしてたんじゃないの?そもそもベースのシナリオは今まで全く同じだったのに最後の最後で急にそこをピンポイントで変えたの?なんで?

正直シナリオ改変以外はめちゃめちゃ良かったのだそのアニメ。シナリオ以外は。キャラクターも、劇伴も、作画も、CGをフルに駆使したメカのバトルシーンも。それだけにどうすればいいの?という感じだった。シナリオ以外は全人類に見て欲しいレベル。ただシナリオ改変部分だけは私は受け入れられなかった。

そして「公式媒体なのに受け入れられない」という事態に心がバグって体の方に影響が出た。
最終回放送日の夜にずっと泣いていて2時間しか寝れなかったし、食事の量はその日からしばらく平時の3分の1程度しか食べられなくなった。睡眠は「2〜4時間しか寝られない」状態が1ヶ月、食欲不振は2、3ヶ月続いた。私の平均睡眠時間はおよそ7時間、可能なら9時間は寝たい。食事量はコンビニ弁当1つで1食が足りるレベル、と極めて普通である。それが急に睡眠時間は半分以下、食べる量は3分の1程度である。よく生きてたな。
勿論当時の体調は最悪だったのだが。
ただでさえカフェイン酔いしやすい体質なのに日中の異常な眠気(しかも昼寝しようとしても泣き出すので眠れない)を何とかするためにコーヒーを飲んでカフェイン酔いして慢性的な吐き気に苦しむ羽目になるし夜もカフェインが効きすぎてまともに眠れないという悪循環。ならカフェインをやめればよかったのかもしれないが、ぶどう糖でなんとかなるレベルではなかった。
更にその慢性的な睡眠不足・食欲不振がなんとか収まってもそれから1年くらい、月に1回25日が近付けば同様の症状が出るし何も無い時に急に涙が出て来る事も増えた。その頃はただの大学生で本当によかった。急に涙が込み上げて来るのは今でもたまにある。
たかがアニメに何をそんなに、と思うかもしれないが事実なので仕方ない。

そもそもそのコンテンツ、原作元のゲーム会社から既に見放されているのだろうという予感はあった。
アニメ放送中に開催された原作ゲーム会社の新作ゲーム・新情報発表会のイベントで発売日を控えていた筈のそのタイトルについての新情報は何もなし。それどころか発売告知すらなし。その2013年のイベントで発表された「完全新作」、まだ発売されてませんよね?
アニメ放送終了後に開催された東京アニメアワードフェスティバル第一回のアニメファン賞でそのタイトルのアニメ版はファン投票で一位を取った。当時のTAAFは純然たるファン同士の殴り合い。第一回開催という事もあって賞の知名度は低かった。それを活かしてファンは「この作品には根強いファンが付いている」という事をアピールするために一位をもぎ取った。だが結果発表時、それに対して原作ゲーム会社からも原作ゲーム会社の社長からもその事に対する言及は一切なかった。アニメ版公式アカウント?そんなものは無い。そして何故かそのトロフィーを受け取ったのは原作ゲーム会社の社長。なんで?そして円盤パッケージには「アニメファン賞第受賞!」とシンプルに描かれたかっこいいピカピカしたシールが貼られた。それだけ。それだけ……。この「かっこいいシール事件」は今でもちょっとしたトラウマとなっている。
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アニメファン賞については「所詮ファンの無料投票」という面もある。
だがこのアニメファン賞が、ファンの熱量を製作側に伝える大きな手段となっているのは確かなのだ。同年トップ10にランクインした某作品などは、アニメファン賞へのトップ10ランクインをきっかけにセルもレンタルも無かったのにTSUTAYA限定でレンタルDVDがリリースされた。

アニメ版に関わっていたスタッフや、ゲーム版にも関わっているキャストは個人のSNSで祝福してくれた。原作サイドからは何も祝福の言葉が無かった。なのにコンテンツの親ヅラしてトロフィーを受け取っている。いや生みの親なのは間違いないのだが、祝福の言葉すら無いのはどうなんだ。ほんの数文字SNSに投稿すれば済む話だろう。
同年のアニメファン賞で2位以下のトップ10入りした作品のアカウントがファンへの感謝の言葉をツイートしているのを見て正直すごく悔しかった。

原作サイドもそんな調子だったしその後他にも色々あって私はそのコンテンツからはもう足を洗っている。
その後そのコンテンツがどうなったのか風の噂レベルでは耳に入るがどうなったかとは興味を持たないようにしている。もう楽しむための趣味が原因で心身の調子を崩したくない。

一応強調しておきたいのだが、
・アニメ版のシナリオが終盤だけ原作と別物になった
・原作が原作サイドから見放されたような状況になった
の2点はほぼ別問題と私は考えている。
原作サイドが見放された掛けていたコンテンツが運悪くアニメ版のシナリオに恵まれなかったのだと。それが重なったから私は耐えられなくなったのだと。もしかしたら見放されていたからアニメ版のシナリオがあんな事になったのかもしれないが、その辺の大人の事情は自分が当時のファンであり元ファンと言えど外部の人間である以上は知る由もない。

勿論私とは異なるプラスな捉え方をして悲惨な思いをしていないファンはいるだろうし、マイナスな捉え方をしていてもついて行っているファンもいるだろう。
そういう人を馬鹿にする気は無い。むしろ強くて凄いと思う。私もそれくらい強く在りたかった。そうすれば今でも少しは素直にそのコンテンツを好きと言えたと思う。
他の人には耐えられても乗り越えられても当時の私には無理だった、と言うだけの話なのだ。

2.反省会

とは言え当時を思い出すうちに段々むかついてきて「私が何を反省しないといけないんだ?」と思い始めたが、一応反省したいポイントはいくつかあるのでここからは反省会。

  • ・コンテンツに過剰に期待した

まずコンテンツに過剰な期待を抱いたのがいけなかった。うん。まずそれが大きい。期待さえしなければ期待を裏切られて失望する事も無い。
ましてや相手はとっくに原作元から切られようとしてるんだろうなあというコンテンツだった。期待してはいけなかったのだ。
まあ今後の展開に期待せず金だけ払えと消費者に求めるのような振る舞いはどうかと思うが。コンテンツ企業として。
というか完結済みの1本のシナリオが用意されている原作を原作通りのシナリオでアニメ化する事を期待するのは別に罪でも何でもないというかむしろ割と当たり前の事だから期待以前の問題では?さてはこれ私が反省するべきポイントではないな?

  • Twitterから離れようとしなかった

メンタルをやられている時にSNSを見てはいけない。これは全てにおける鉄則である。増してやファンの間ですら賛否評価がいろんな部分で荒れたり荒れなかったりしたコンテンツである。
スマホを手放し緑地とか大きな公園にでも行って暖かい飲み物でも飲みながら穏やかに読書をして過ごしておけば良かったのだ。

  • ・病院に行かなかった

これは反省とか以上に本気で後悔している。
あの日心身がやられて、それが未だにぶり返す事がある。病院に行っておけばちょっとは今楽になったかもしれない、と思う。歳のせいもあるかもしれないがあれ以降自律神経とメンタル全般の調子が常に良くない。
まあアニメが原因で心身の調子を崩しました、とどこの病院に言えば良かったのかは未だに分からないのだが……。

  • ・好きな物を並行して沢山持っていなかった

当時本気で追い掛けていたほぼ唯一の好きなコンテンツがこんな事になったため、どこにも逃げ場がなかった。
今はどこで何が起きてもいいように4、5ジャンル並行して追い掛けている。あの出来事より前に追っていたコンテンツに再度ハマり直して楽しんだりもしているし、オタク系コンテンツ以外の趣味も持っている。好きな物を沢山持とうと決めたきっかけがマイナス過ぎるのは自分でも気になるが、好きな物が沢山あって良かったと思う事は多い。単純に人生が豊かになる。

  • ・そのコンテンツからさっさと離れなかった

これが一番の敗因だと思う。
ストレスを感じたらストレス源から離れるのが最善だって誰でも言う。そんなの誰でも分かる。
今ならそう好き勝手言える。
ただ、これだけは分かる。
それでもその時はそれが一番好きなコンテンツだったから離れるのは絶対無理にだったと思う。
それとそのコンテンツに対して、当時学生からすれば決して安くない額のお金を払っていたし、2011年に開始したシリーズ1作目からずっとハマっていたというのもあると思う。高校生までは貰っていたお小遣いや大学に入ってから始めたバイト代、趣味に使える分はほぼそのコンテンツに費やしていたと言っていいくらいだった。それに学生にとっての3年は長い。「こんなに時間とお金を使ったのだから離れたくない」という意識は多少なりともあった。

今にして思うと最初と最後のやつ以外は実践可能だったので、次にこう言う事故が起きたらこの経験は生かそうと思う。幸いここまで大きな事故にはこの5年でまだ遭遇していない。

だから、好きなコンテンツと自分の間で事故が起きたらSNSから離れてゆっくりするか、病院に行くか、別の好きなコンテンツに逃げ込むかするのが良いんじゃないかと私は思う。勿論人によって最前の対処法は変わるが、私の場合はその3択だ。
趣味のせいで事故って心身の調子を崩すくらいならまず自分を労わる方がずっといい。

3.最後に

最後に少し、この記事を書こうと思った理由の話をしたい。

この経験から5年経って、ようやく当時に対して心の整理が出来るようになった。
今まではずっと見て見ぬ振りをして凌いできたが、そろそろちゃんと言葉にして吐き出してすっきりして、当時の自分を成仏させるべきだと思ったのだ。平成も終わるし。「平成最後の」パワーは強い。

整理して向き合って長文をしたためて公開した所で自己満足にしかならないし、この記事で何か訴えたえてやろうという気もないのだが。
ただ、自分に起きた事をこうして書いて世間に公開すれば何かがすっきりするだろうと思った。長文にして公開してやろう、と思えた時点でもしかしたらある程度時間の流れが解決してくれたのかもしれない。
まあ未だに思い出すだけで胃はきゅっとなるしこれ書きながら何回かちょっと泣いたし吐き気にも襲われたのだが。真冬のクソ寒い自室とか帰宅ラッシュの電車内でこんな記事書くもんじゃない。

今では結局5年前のこの出来事は、自分とコンテンツの向き合い方を考え直させる切っ掛けとなった。
コンテンツに金と時間を掛けたからと言ってそのコンテンツが自分に応えてくれるとは限らないのだ。 
もしかしたら自分はそのコンテンツから見たら客ではないのかもしれないし、切り捨てて良しとされる層なのかもしれない。
メディアミックス媒体が原作の良さを殺しているように見える事もあるかもしれない。
そもそも自分が好きなそのコンテンツ自体が版元の会社からしたらもう切り捨てる対象なのかもしれない。

常に自分以外の誰かの決定に左右されていると言っても過言ではないのだから、オタク趣味は危ない橋の上を渡るような物だと思うし、その自覚は持っておいた方がいいのだろうな、と今は思っている。
頭とか胃とか心臓とか、色んな臓器を物理的に精神的に痛めながら追いかけたコンテンツだとしても、結局は自分以外の他人が作っている物だし、コンテンツ側もコンテンツを作る側もそれに対して責任を取ってくれない。
自分がそのコンテンツの全てを完全に理解する事など一生掛かっても出来る訳が無いし、そのコンテンツが自分に完全に応えてくれる事も、ある訳が無いのだ。
メディアミックスが盛んなコンテンツであれば何を摂取して何を摂取しないか自分で決めていいし、原作そのものが合わないなら自分の好きなタイミングで離れていい。
自分以外のファンがどう言うかとか、外野がどうだとか、流行ってる流行ってないとか、そんなのは些事だしどうでもいい事だ。
自分がそのコンテンツに抱く感情と自分自身をまず大事にする方がいい。
1度痛い目を見て、そんな当たり前の事にようやく気付いた。気付く事は出来たが心身のバランス崩しまくって今でも悪影響あるのは事実なので、やっぱり例のシナリオ改変と育児放棄した原作社の事は一生許さないでおこうと思う。

5年前のクリスマスにボロボロになった人間の、長い独り言は以上である。

最後に、せっかく読んでくれた人に少しでも益のある事をしたいので、ご飯が全然食べられなかった時に食べられた物・助けられた物を列記しておく。私の命はこれで繋がれたと言っても過言ではないかもしれない。
ありがとう食品開発してる人。
・チューブの生姜(蜂蜜と一緒に湯に溶かして飲むと美味い)
・へちま(適当に切って味噌と少量の水と一緒に煮込むとするする食べられて美味い)
ウィダーインゼリー(栄養取った気にはなれる。まず栄養取った気になって自己肯定感を得る事が大事だと思う)
・小さいチキンラーメン(3食100円のやつ)
・レトルトのお粥と梅干し
・携帯用の塩
セブンイレブンのねぎ塩豚カルビ弁当(私は食べる抗うつ剤と呼んでいる)
・一日分の鉄分のむヨーグルト
・ところてん
コンソメスープのJALのやつ(スーパーに箱で売ってる)
・豆腐(肉が食えない時でもタンパク質取れるし食べやすい)
・キレートレモン

こんな感じなのでいざと言う時参考にしてください。
それでは皆様良いお年を。