【FGO】ダビデについての考察兼妄想
このブログでは初めて触れますが実は7月頃から「Fate/Grand Order」にはまっています。推し鯖はダビデです。
そしてついさっき、急にFGOのダビデについての考察・妄想長文メモが発掘されました。 おそらく人理修復してからしばらくした頃に書いたものと思われます。
このままお蔵入りにしようかと思ったのですが、セイレムが……なので、セイレムのシナリオ全解放の前に思い切ってここに載せることにしました。 この自分の考察に対する突っ込みや補足も後半でしていこうと思います。
以下、1部と1.5部全般・セイレム6節までのネタバレを含む記事となるのでご注意を。
メモ全文
ダビデという古代イスラエルの王の出典は旧約聖書。ダビデは聖書では元羊飼いから立身出世し古代イスラエルを統一した偉大な王とされており、キリスト教だと救世主の祖であるともされる。
一方でアーサー王伝説ではランスロット・ギャラハッドの先祖とする文献もあり、ギャラハッドが持っていた剣はダビデの剣でソロモンが拵えを改めたものとされている、またこの剣を扱えるのは最も優れた者だけなのでギャラハッドにしか扱えなかったとか(アーサー王伝説はきちんと読めてないので間違いあるかもしれない)。
FGOに実装されているダビデは、王としての記憶も実感もはっきり持っているものの羊飼いとしての側面が非常に強く表に出ている。
以下は適当な考察なのだが、宝具としてゲームに実装されている「五つの石」がダビデがアーチャーになった決め手だと思う。
五つの石のエピソードはダビデが王になる前、神に見出されてはいたもののただの羊飼いだった頃のエピソードなのでFGOでアーチャーとして召喚されている時のダビデは王として以上に気楽な羊飼いの面が強いのではないだろうか。
誰にでも分け隔てなく接するし、自分がかつての王であることは気にしないでほしいとまでマスターに言ってくる。
一方で、聖書に登場する王としてのダビデに注目すると、「王として以上に『ダビデ』個人と良縁を繋いだ相手や近親者であれば、その人が自分に仇成したとしても死ねば悲嘆に暮れるしその人を殺した人間は自分の部下であれ容赦なく殺す」というエピソードが出て来る。
バトシェバ(ソロモンの母)と不倫してバトシェバの夫を誅殺した件といいダビデは好きな人にはかなり甘いがそうでない相手は躊躇なく殺せるところがある。
ここで怖いのがダビデ王の「自分と近しい者が死ぬと悲嘆に暮れ、その者を殺した者は容赦なく殺す」という性質。この性質が出てるのは最初の1回で最後で、これ以降は悲嘆に暮れるくらいなのだがエピソードとしての存在感は強い。
幕間によればFGOのダビデはロマニ=ソロモンだということを知らなかった、と表向きは言っているがマシュの目には「知っていて(マスターのために)黙っていた」とも映っている、ようにも見える。
FGOのダビデは自分はカルデアのマスターと共に有る運命共同体という意識が非常に強く、マスターに対してはとても誠実なサーヴァントである。
それ故にダビデは自由のない人生を人間として選択した息子の意志を尊重し、更に人理を修復するというマスターの目的の為にはそれが最善の方法だと判断してロマニの正体を黙っていたと解釈しても問題はないと思うし、実際幕間を見る限りではその可能性は高い。(ロマニもそれを承知していた上でダビデには辛辣な態度を取っていた、とも解釈できる。勿論そこは明言されていない)
だから彼はソロモンの「人理のために自分が消える」という選択を止めなかったし、誇りにすら思っている。
しかし仮にFGOのダビデが羊飼いではなく王としての面が前に出ていたら、本当にこういう反応を出来ただろうか?
ダビデ幕間を見て「私が知ってる聖書のダビデ王と違う」と引っ掛かったのが(勿論サーヴァントのダビデは本人も認めている通り決してダビデ本人ではない)ソロモンの消失に対するダビデのこの反応だったりするわけだが、ダビデというサーヴァントがそもそも王としての側面より一般人の羊飼いとしての側面を強めて召喚されているなら納得が行く。
ソロモンが王になったのはダビデの退位後であり、当然ダビデの方がソロモンより早く死んでいる。英霊としてカルデアにいるダビデは生前に体験したことが無い息子(の英霊)の完全な消失を、受け入れることが出来た。羊飼いとしての、まだ比較的穏やかだった頃のダビデの性格だからこそ受け入れることが出来たのかもしれない。
それでは苛烈な面もあったダビデ王だったら、この消失を果たして大人しく受け入れられるのだろうか?
「情には厚いが縁者以外に対しては冷酷な王」としてのダビデ王が英霊として、カルデアにいるダビデの別側面として現界した場合、それって結構すごいボスキャラになれるのではないだろうか?
エリザベートとカーミラや2人のヴラド公のように、同じ人物の別側面がそれぞれに召喚されるというのは結構よくあることだが、ダビデも聖書の記述や、またギャラハッドの「ダビデの剣」のことを考えると、実際ダビデに適したクラスはセイバーなのでは?となる。私はなった。
聖書だとダビデは剣を武器として使っていることが多い。王になって以降の武器はほぼ剣だ。他に適性があるとしたら、契約の箱もあるしルーラーかもしれない。
仮に「霊基からも抹消された息子ソロモンの復活を目的として聖杯の力を用いて特異点を発生させる別バージョンダビデ王(仮)」とか今後出て来たらかなりえげつないボスキャラになれる。多分マスターの精神力とか凄い削られる。
ギャラハッドがダビデの剣を持っていたという伝説がスルーされるのも勿体無い気がするし、終局の神殿にソロモンの指輪は残されたままだ。ロマニ/ソロモン関係でもう一波乱起きる可能性が無いとは言えない。
魔神柱も散らばったままだし。
あとダ・ヴィンチちゃんの幕間に名前が出ていたダ・ヴィンチの師ヴェロッキオは少年時代のダ・ヴィンチをモデルにダビデ像を作っていたりもする。(ダ・ヴィンチちゃんのプロフィールにも記載がある)
単純にダビデという存在が西洋史にもたらしている影響の範囲が非常に大きいのもあるが、カルデアの中心メンバーとの繋がりが何かとあるこのダビデというサーヴァントに色々今後の活躍を期待したい。(建前)
セイバーダビデ欲しい、宝具はFGOマテリアルに載ってた「燔祭の火焔(サクリファイス)」がいい(本音)
「異端なるセイレム」6節まで見た上でのこの考察について
まさかセイレムで本格的にソロモン周辺が動くとは思っていなかったのですが(セイレムは史実とクトゥルフ神話とネロのビースト化だと思ってた……)、だいぶ前にしたこの考察、引っ張り出せるなら今しか無いかと思いました。
正直現時点のセイレムで何が怖いって過剰なまでにダビデの陰がちらついてることなんですよ。
私自身がクトゥルフ神話の知識もそれなりにあるのでそれでSAN値削られてるのもありますけど。CoCだったら確実に発狂してた。
セイレムについての考察は色々流れていますが、その中で私に刺さった説が「セイレムはクトゥルフ神話だけでなく旧約聖書の世界も織り込まれている」というもの。
言われてみれば、なんですが、ウェイトリー家の元ネタ「ダンウィッチの怪」にはウェイトリー家の人間にアブサラムやノアという名前の人物は登場しません。ラヴィニアはいます。
アブサラムもノアも、旧約聖書の登場人物です。
ノアは方舟を作り上げて大洪水からあらゆる生物の種を残す大偉業を成した人物。
アブサラム(アブサロム)は、ダビデの息子。よく出来た息子だったのですがダビデに謀反を起こし敗北、敗走している時不慮の事故で髪が木に引っ掛かって宙吊り(首吊りを連想させますね…)になってそこをダビデの部下に討たれます。ダビデはアブサロムを殺さないよう厳命していたにも関わらず。
シバの女王も劇中劇で語られたように旧約聖書の登場人物ですが、聖書での登場は本当にあの場面のみです。 あのサーヴァントが本当にシバの女王本人「だけ」のサーヴァントなのかは私は少し怪しいと思っています。新宿勢みたいに何か混ざってたりしません……?某無名の霧とか……あなた本当にぐだの味方側なんですか……自覚がないだけの魔神柱だったりしませんか……
そして今回の「キーサーヴァント」の「アビゲイル」。史実のセイレム魔女裁判の発端となった告発人のアビゲイル、セイレム魔女裁判で嬉々として魔女を名乗った別のアビゲイル。そして──ダビデの妻に、「アビゲイル」という女性がいます。
今回登場している「アビゲイル」、事あるごとにダビデのファンだという話をするので、やはりダビデと何か関係が……?本人が全く意識していないだけでクトゥルフの神性も混ぜ込まれているようで色々と今後が不安です。おまけにラヴクラフト御大と融合している可能性もあるしで彼女については答え合わせ待ちです。
「ノア」はともかく劇中劇でソロモン王やダビデの姿をした羊飼いを意識させた上で「アブサラム」の名前が出されると少し胸がざわつきます。ミスリードと判断するには少し旧約聖書要素が多すぎるので、意図的なものと考えてもいいのではないでしょうか。そもそもセイレムの由来もエルサレムですし。
また、セイレムの最初の劇中劇で燔祭の儀と神の箱について語られましたが、どちらもダビデの宝具になってるんですよね。
燔祭の火焔は燔祭の儀をモチーフにしつつマテリアルで書かれてる内容が黙示録の炎すぎるし神の箱は3章の通りでいずれもなかなか物騒なのですが。
ダビデの宝具で一番平和的で尚且つ「普通のサーヴァント」のレベルに留まれそうなやつが現在実装されている「五つの石」です。
Fateにおける「ビースト」のモチーフが黙示録の獣である以上、やっぱりダビデの持つ燔祭の火焔、そして神の箱という宝具は今後何かしらの意味を持ってくるのかなとは思います。あまりにも元ネタにド直球だし。
セイレムで怖いのが、もしかしたらセイレムの結界内における「神」の定義すら黒幕はねじ曲げる気なのでは、ということ。メッフィーの意味深な言葉もあるし。
燔祭の火焔の効果、「神の意に沿わぬ者を血の一滴も残さず焼き尽くす」なんですよ。
FGOのダビデは基本的に賢者だし神(主)への信仰心も本物……というか神の加護を固有スキルとして持ってるくらいなので、先の考察で危惧したような今回の黒幕っていうことは流石にないでしょうけど……。
でも今回の黒幕の目的に「ソロモンの復活」の可能性があるという考察を見てから上記の考察妄想を発掘してしまったので流石に落ち着かなくなりました。
元はと言えばクトゥルフ神話が好きなのでセイレムにはわくわくしていたのですが、蓋を開けると推し鯖が直接姿を見せないのにどんどん重要人物になっていっている気がして正直気が気じゃないのでこの記事を書いてダビデについて少し自分で整理しようと思った次第です。
やっぱりご本人登場フラグだよなあ……3日に解放される7節以降が怖楽しみです。
散文失礼いたしました。
12月2日 9時頃追記
後半は深夜に書いた文なので見返すと説明不足があまりに多い……。
セイレムの旧約聖書織り込まれている説は、「セイレムで黒幕がやろうとしているのはバビロン虜囚なのでは?」という説からです。
詳しくはバビロン虜囚でぐぐってみてください。そして出来れば聖書での該当個所も読んでみてください。聖書は旧約も新約も全文日本語訳がネットに無料公開されてるので。
ちなみに青空文庫にもラヴクラフト作品が一部あります。「ダンウィッチの怪」は作業中でまだ掲載されていませんが「魔女の家で見た夢」「ピックマンのモデル」「未知なるカダスに夢を求めて」はセイレムからクトゥルフが気になった方は読んでみてほしいです。
そう言えば聖書のアブサロムが「処刑されて死んだ人物」なのに、ノアはいつどうやって死んだか聖書にもはっきり書かれていない人物なのも面白いと思います。相当に長命なのは間違いないですが。
そしてノアのやった大偉業のことを考えるとノア・ウェイトリーがこのままモブ半ばの扱いで終わるとも考えづらい。
今回カルデア側のメンバー全員(ぐだも含む)別人が演じている説がロビンをきっかけにどんどん浮上していますし、ロビンがニャル様匂わせすぎなのもミスリードであってほしい……!
それとアンデルセン、ダビデの生前の生前に達成出来なかったらしい夢をお芝居の中で生前に実現させてくれてありがとう。セイレムが終わったら2個目の聖杯をあげよう。
もう2個も3個も同じだしいっそ金枠にしてやろう。
そういや上演された劇中劇の台本、2本はアンデルセンが書いてますけどシェイクスピアはどんな劇を書いてるんでしょうね……?3本目のメディア(正確にはリリィ)が主題のやつはどちらが書いたかは不明。7節以降でシェイクスピアの書いた劇は果たして出て来るのか。
あと15時間待つのかあ……
12月3日追記
以下、セイレム全体のネタバレになります
わーーい!ここに書いてない分も含めてセイレム考察だいたい全部外れた!たーのしー!考察裏切られるの気持ちいいー!
……………………とか思ってたらアビゲイルの宝具が明らかにクリフォトで真っ青になりました。
クリフォトどこから来たの……まだ語られてないところめちゃめちゃありそうで怖いよ……シバの女王も欲しいしピックアップはよ……
あとダビデの出番は確かにあったけどまさかのダ八戒。何がとは言わないけど正気か。
やっぱりカルデアのダビデをアビゲイルと会わせていいのかどうかちょっと心配になって来ました。
ダビデについてはセイバーダビデの可能性まだ諦めてないっていうかシバの女王が実装され魔神柱も全滅したことで今後ソロモン周りが動くことが十分考えられるので、シバの女王が実装されることすら考えてなかったこの考察をした時よりは可能性高まってるなあって思います。
ボスとして立ちはだかられると流石に辛いけど。
12月10日追記
ピックアップ初日に引けました。